札幌から行く 『温泉宿』

    温泉宿 「宿泊」 好きな札幌人。風呂、食事、部屋、もてなし・・・ 「湯宿をめぐる冒険記」 & 「雑多な温泉話」

    湯治宿「貸間」に2泊

     別府・鉄輪温泉では、湯治宿を「貸間」と呼ぶ。読んで字の如し「居間を貸す」という意味なのだろう。辞書的に言えば「料金を取って長期間人に貸す部屋」となる。

     全国を見渡せば「客舎」(大鰐温泉、温湯温泉)という表現を聞く。ご当地の温泉文化がいい感じ。 

     陽光荘はいろんな雑誌やテレビで幾度となく紹介され、最近は「旅」(新潮社)の2012年3月号(最終号)で拝見。別府・鉄輪温泉=湯治宿(貸間)=陽光荘というほど、メジャーな宿に2泊した。

    アパートっぽい
    渋い和室
     玄関で脱いだ靴を手に持ち、客室前の廊下にある共同下駄箱にしまう。廊下の引き戸を開けると、すぐ客室だ。まさに自宅を開放している下宿屋のよう。たまたま角部屋だったのと、引き戸に簡易な鍵があるので、それなりにプライベートを保てた。



    地獄釜で自炊三昧

     食事は一切提供しない。自炊するor外食するor弁当を持ち込むor食べない、などを自由に選択する。

     2泊するに当たり、朝食は抜き(日常生活で朝食は食べないから。温泉宿に泊まった時だけ頂く)、夕食については1泊は自炊、もう1泊は地元の居酒屋で楽しもうと考えていた。宿周辺の鉄輪温泉街は、飲食店が点在しているし、別府駅前の飲み屋街に足を運んでもイイし。

     結局のところ、2泊とも自炊した。だって楽しいのだから。

    炊事場
    とうもろこし
     別府・鉄輪温泉の特色である「地獄釜」は、源泉から噴き出すアツアツの「噴気」を活用した蒸し器のようなもの。魚や野菜を突っ込んで、時間が経てば、蒸したてホカホカの夕食が出来上がり。油を使わないヘルシー料理を簡単に味わえる。
     
     もちろん、ガスコンロもあるので、炒め物も調理OK。連泊している他の方は、バターでほうれん草と肉を炒めていて、とっても美味しそうな匂いだった。魚を焼いている方もいたな。

    湯
     客室のポットの湯が無くなったら、地獄釜でいつでもアツアツの湯を自分で補給できる。楽しいね。



    気になる「別館」

    広い方の浴室(本館)
     浴室はちっちゃい。でも、湯量に見合った湯船ということで理解したい。なにより、別府・鉄輪温泉に泊まっていたら、周辺に複数の共同浴場があり、100円くらいで入浴できる。陽光荘を拠点に、アチコチ湯めぐりすると楽しい。

    別館看板
    バラック風情(別館)
    池のような露天(別館)
     何より「別館」の風呂が3つあって、いずれも貸し切りな点がナイス。別館は、きれいな庭があって、別荘の雰囲気。こちらに泊まれるのかなあ、と宿スタッフに聞けば、いまいち歯切れが悪い。でも、オーナーっぽい人に尋ねたところ、ちゃんと泊まれるらしい。おそらく、常連客御用達のようだ。だから、一見客がとやかく願い出るべきではないのだろう。

    地獄原温泉
     つれは2泊目の夜、「ひとりで共同浴場行ってみたい」と、すぐ近くの「地獄原温泉」へ。戻って来た後に話を聞けば、火照った身体を冷まそうと、湯船のふちに座ったら、地元の方から「あれあれ、これ見てね」と諭された。言われた掲示を見れば「湯船のふちに座るのは厳禁」だったそう。地元の方が続けてレクチャーしてくれた内容によれば、別府の共同浴場はおおむね、その行為はマナー違反という。衛生上の問題なのだろうか。これもご当地の温泉文化ゆえに、きっちり守りたいと心に刻む。

     共同浴場へ行っている間、客室の窓際に立っていたら、首にタオルをかけたつれを発見。「おーい、おーい」と声をかければ、「いま勉強してきたよ」と手を振る。なんだか一回り成長した姿に、頼もしさを感じたのは、初めてのおひとり様共同浴場だけではなく、そういう地元の方との対話があったからか。



    つかず離れず 別府湯めぐりの拠点に

    ぞうり
    玄関
     下宿屋みたいな湯治宿に2泊。近くのスーパーマーケットに通い、地獄釜を活用した自炊を堪能するとともに、別府市内を湯めぐり行脚した(と言っても3ヵ所だけだが)。
     スタッフはつかず離れず、聞けばいろいろ教えてくれる。炊事場では、福岡在住の常連客に声をかけられ、アレコレ調理のことを尋ねたり、グループ客から大きなエビをおすそ分けしてもらったり、2泊すれば、それなりに出会いもある。

     2食付の上げ膳据え膳の温泉宿は楽しい。そして自炊する湯治宿もこれまた楽しい。すっかり陽光荘に馴染んでしまい「もう1泊延長して、別府を彷徨いたいな」と後ろ髪をひかれつつ、次の温泉地へ向かうのだった。

     宿泊料は1泊4,300円(ゴールデンウィーク価格)だった。通常は3,800円(2泊目以降は3,200円)。












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