札幌から行く 『温泉宿』

    温泉宿 「宿泊」 好きな札幌人。風呂、食事、部屋、もてなし・・・ 「湯宿をめぐる冒険記」 & 「雑多な温泉話」

    泊まっていないが・・・

     11月17日(水曜)付の苫小牧民報に、こんなベタ記事を発見した。

     トーヤ温泉ホテル 事業停止 負債4億円超

     記事によると、前日の16日(火曜)付で事業停止し、弁護士に事後処理を一任したとのこと。室蘭民報が翌18日付朝刊で報じており、ホームページで記事紹介しているので、詳細は省く。76室の中規模宿だった。
     この湯宿がある洞爺湖温泉街では、今年1月に旭ホテル(51室)が破産したばかり。「団体客が減って売り上げも落ちた」というのが、廃業理由の共通項だ。

    厳冬ながら快晴の洞爺湖
     この温泉街には現在14の温泉宿が佇み、団体客御用達の大型ホテルと、仕事やライダー系の旅館・民宿に二分されると私感。温泉好きならば、後者の旅館・民宿(かたらぎ荘、美園、ニュー洞爺湖、グリーンホテルetc)に興味しんしんといったところか。その一方、フツーの個人客の食指が動くナイスな宿って、どこかしら。洞爺山水ホテル和風(61室)がこぎれいなのに安い(薄利多売かな)が良いし、大和旅館(18室)のような家族経営で鄙びた風情も捨てがたいとは思う。

     でも、なんというかしら、「遠路はるばる大枚はたき、期待して泊まりたい」という湯宿は・・・ 北海道観光の通過点として「まあ、こんなもんでしょ」の意識で洞爺湖温泉の湯宿に泊まっているお客さん、ずいぶん多いような、そんな思いを抱いている次第。

     洞爺湖そのものの自然はスバラシイと思うが、湖畔に広がる温泉街の風情は極めて俗っぽい。「温泉街」として宿泊客を誘致するならば、各種イベントによる盛り上がりも欠かせないが、個人客が泊まって納得する「ちゃんとした湯宿」の整備が急務と思う。でも、お金のかかる話なのでムツカシイ。

     2年前の2008年夏、サミット(主要国首脳会議・年1回開催)なんてお祭りが洞爺湖界隈であり「TOYAKO」の名が世界に発信され観光の起爆剤になる、なんて本気で考えていた自分がいた。いま思えば浅はか極まりない。翌2009年はイタリアのラクイア、そして2010年はカナダのハンツビルで、それぞれ盛大に開かれたって、みなさん知ってます? 記憶にないのは無学な私だけなのだろうか。



    愛しの「ほくよう」がアレに

     トーヤ温泉ホテルが事業停止した小さな記事は、苫小牧民報の3面に掲載していた。読み終わって周辺の記事に目をやれば、ああ、2面にこんな記事を見つけてしまった。

     民事再生法を申請「ほくよう」経営のホテル北洋閣

     16日付で札幌地裁室蘭支部に民事再生法の適用を申請していた。通常通り、営業を続けていくという。民事再生法って、借金を軽減しつつ経営を立て直す、という意味かと私感。
     記事によれば、48室で負債総額は2億円。役員が未払いの役員報酬を払ってほしいと、会社を相手取って裁判を起こすとともに、その役員が宿の土地建物を競売申請した。会社側はそれを阻止するため、民事再生法を届け出たのが、今回の一連の出来事らしい。

    朝食&入浴1,000円のサービスはスバラシイ
     実は先日、温泉巡りの諸先輩と、この湯宿に泊まったばかり。その段階で、諸先輩から競売にかけられている旨の話を聞いていたのだが、まさか民事再生法を申請するとともに、そこに至るまでの内部事情がこんな感じとは。

     ただし、ほくようの名誉のために記せば、泊まった日の風呂は宿泊客&日帰り客でこったがえしていたし、朝食会場も客がひっきりなしだった。「流行ってますよね」「うん、そうだね」などと、賑わいぶりに安堵した次第。老朽化が進むだけに、日帰り(5~0時)500円、朝食1泊4,950円は良心的。客単価を控えめにしているこの宿を気に入り、白老散策&湯めぐりの拠点として、これまで計5回泊まっている。ぜひ、継続運営してほしいと、これからも微力ながら利用することでエールに代えたい。

    いっちさん、こんばんは
    記事を読みながら「いい温泉街の条件てなんだろう?」と考えてしまいました。
    あ、お陰さまでお籠り旅より無事帰宅です!天候が悪くて危うく釧路に降ろされそうになって
    ドキドキした半面、一日のうちに粉雪ちらつく→きれいな夕焼け→
    見事な星空をそれぞれ露天から堪能というお得な面もありました
    湯宿だいいち、期待以上に良いお宿でした

    片やお世辞にも交通の便がいいとはいえない宿泊施設3件だけの温泉地
    片や立派な景勝地に空路・鉄道、道路とアクセス条件は良好な申し分ない立地
    いっちさんが仰るように、「遠路はるばる大枚はたき、期待して泊まりたい」の差でしょうか?
    実際、私が滞在中にお話した常連さん曰く、その日は関東からの方が多数を占めていたようです
    それから来年完成予定の新宿泊棟を建設中でした
    11部屋増える予定だとか。完成すれば全部で40室かな?
    願わくば今のサービスの質を落とさずに活気ある宿でいてほしいです

    すみません、まだ余韻を引きずっているようで
    なんとも纏まりのないコメントになってしまいました
    引き続きいっちさんのサイトで次回の訪問地を妄想したいと思います
    今現在心惹かれて止まないのは見市温泉と、塩別つるつる温泉です(笑顔)

    2010.11.19 01:39 URL | かのん #DeipKTKk [ 編集 ]

    かのんさん、おはようございます!
    湯宿だいいち、大いに楽しまれたようで何よりです。羨ましいですね、連泊できて。飛行機が釧路に降りそうになったプチアクシデントは旅の香辛料ということで(笑顔)

    それにしても、本州からのお客が多いとは、いやはや人気宿だと改めて痛感です。中標津空港からアクセスが良いのも本州から集客できる理由でしょうか。札幌からだと遠くて(笑) これだけ人気なのだから、日本秘湯を守る会から脱会しても集客に問題はないのでしょうね。新棟建設するなんで儲かっているのだなあと感じた次第です。

    ちなみに私は過去にロフト付客室20000円で泊まったので、実はそんなに感動した記憶はなく、値段相応かな、の宿泊感想なのですが、1万円台前半で泊まれば、きっと感動したのだろうな、次回は安い客室を攻めたいな、と、かのんさんからコメントをいただき、改めて感じております。

    もしも湯宿だいいちが、洞爺湖温泉にあったら、今のように流行るのか・・・ ハードだけ移設しても、うまくいかなさそうな予感。理由はうまく言えないのですけれど。「いい温泉街の条件」は、街の風情も宿・店を経営する方々の気持ちも統一感があることかしら、などと即興で思い浮かびましたが、的外れかも知れません(苦笑)

    見市、つるつる、どちらも一度は泊まってみたいと思いつつ、未訪です。札幌に住んでいてまだまだ知らぬ北海道の湯宿が多いと痛感する今日この頃、かのんさんと同様に、私もいろんな湯宿に足を運ぶことを妄想しようと心に誓った次第です。
    また、いろいろ教えてくださいませ。今後ともよろしくお願いします!

    2010.11.20 08:39 URL | いっち #- [ 編集 ]

    いっちさん、こんにちは~
    洞爺湖のホテルが事業停止したとか・・・
    こちらでは今朝の新聞で熱海の老舗ホテル「大野屋」が21億の負債で経営破綻したと報じられていました
    300人が一度に入れる「ローマ風呂」が売りで以前は人気の旅館だったようです
    ボクは団体客で賑わっていた頃の熱海は知らないのですが
    今は軒並み大型ホテルが廃業し中心部にも廃墟のようなところがあって
    寂れてるなぁ~とうい感じですね
    以前行った大型ホテルの風呂は残念ながら塩素臭が凄かったです
    東京から近場で行く温泉地はどうしても箱根や伊豆方面になりますね~
    それと湯河原なんかも行ったりします
    熱海にはあまり魅力を感じないです
    あっ!でも何と言っても温泉はやっぱり北海道ですよね!(笑)
    洞爺湖ではサミットの恩恵はそれほどなかったですか?
    横浜では今月APECがありました
    経済波及効果600億とか言われてましたが警備が凄いため逆に観光客が激減し
    会場付近のホテルや商業施設は閑散としてました
    全国から集まった警官ばかりが目立つハマの街でした~

    2010.11.20 12:44 URL | 和友 #12BGKAFY [ 編集 ]

    ふたつの宿のニュースは17日に某興信所の速報で知りました。その時点では、まだHPには何も記されていなかったのですが、特に洞爺はペット可の温泉宿としていろいろと新たな試みをされていたようですし、残念ですね。
    「ほくよう」については、民再法はほぼいっちさんの私感で合っています。もう少し言えば、借金を少なくするよりはほぼ無くすといったほうがより正解かと。ここの役員は経営にはタッチせず、単なる持ち主でしたけど、もとの「北陽」の経営危機のときに商権を買い取ってやったという考えからなのか、高額な役員報酬を求めていたようです。現場からしてみれば「なにをおふざけを」といった感情なのかもしれませんね。

    「洞爺湖」は温泉地自体がすでに知り尽くされた感があります。「だいいち」のような秘境感漂う感じの宿とは、やはり異なるかと思います。「洞爺湖にはどんな宿がいいのか」この問いの答えは、なかなか難しいです。「湯」だけでは登別に劣ります。やはり「景色」がメインになるかと思いますが、それでは差別化しにくい。部屋数を少なくして眺望を全面に出し、湯船に浸かりながらお酒が飲める・・・などの差別化が手っ取り早いですけどね。
    相応にお金をかけて、個人客中心の湯宿を造り込めばいいのでしょうが、すでに体力を使い尽した今の湯宿には、きびしいと思います。

    2010.11.20 14:32 URL | じゅん #MvSKUjhA [ 編集 ]

    和友さん、コメント&情報ありがとうゴザイマス!
    大野屋・・・検索しましたら、ニュースがたくさん出てきてびっくりです。
    白老のほくようと同じように民事再生法の適用なので、これから経営立て直しへ勝負でしょうか。

    東京出張のついでに熱海と湯河原に各1泊したことがあります(笑顔) おっしゃるように熱海は、一昔前の鉄筋ホテルが目立ち、温泉街としての風情は・・・でしたね。普通の市街地に湯宿が点在している感じですよね。その一方、路地裏を歩くと、地元民専用の共同浴場が散見され、こぼれ湯も流れていたりして、わくわく探検した記憶があります。箱根の湯宿は総じて価格が高いイメージがありますが、やはりそんな感じでしょうか。「隣の芝生は青く見える」の通り、私は本州方面の温泉も興味がありますが、でも、和友さんの言う通り、温泉はやっぱり北海道!ですよね。「灯台もと暗し」でした(笑)

    APECはそんな様子でしたか。現地レポに感謝です! サミットを含め、参加者&警備のために全国から集められた警察官の宿泊や飲食が、直接の経済効果でしょうかね。報道を通じ、洞爺湖や横浜の魅力が世界発信され、それを見た日本人&各国の人が「良さそうだから、遊びにいってみようか」と観光への波及効果はどの程度あるか・・・ 少なくとも洞爺湖では客入り数増加はあまりなさそうですね。イベントによる経済効果は、やはり限定的なのかも知れませんね。

    2010.11.21 14:19 URL | いっち #- [ 編集 ]

    じゅんさん、いろいろ詳しい解説&アドバイス、誠にありがとうございます! うろ覚え&付け焼刃の民事再生法の意味合いをレクチャーいただき、とても勉強になりました。
    ほくようの件は、そういう状況だったのですね。客単価は低くしている分、日帰り、宿泊、パークゴルフで、少なくとも週末は賑わっていると肌で感じているので、再生できれば個人的に嬉しいです。白老湯めぐりのベースキャンプとして重宝していますので(笑顔)

    洞爺湖におけるナイスな湯宿とは・・・ じゅんさんでも答えを見出すことは難しいのですね。確かに洞爺湖の眺望は一番の売りでしょうから、そういうPRの湯宿があれば、一度は足を運びたいと思います。ロングラン花火も一望できますし(←この予算を温泉街整備にあてた方が良いような気もしてます)。

    洞爺湖という大規模温泉地で「遠路はるばる大枚はたき、期待して泊まりたい」と思わせる湯宿の誕生は嬉しいですが、ご指摘のように、そういう湯宿を造るためにはお金がかかるので、一朝一夕には難しすぎるのでしょうね。いずれにしましても「洞爺湖らしさ」を前面に打ち出した個人客ターゲットの湯宿がいい感じなのでしょうが、そもそも洞爺湖の名物って何なのか。改めてそれを見出すとともにPRも必要なのかなと、じゅんさんのコメントを拝見しながらそう思いました。

    2010.11.21 14:22 URL | いっち #- [ 編集 ]

    いっちさん、大変ご無沙汰しております。
    私は最近、温泉はちょっとご無沙汰です。
    >旦那が試験勉強があったので…
    でもやっと来週は和歌山の白浜、その次は久しぶりに函館へ。
    あったかい温泉にやっと入れるとわくわくしてます。

    さて皆様のコメント、興味深く拝読させていただきました。
    改めて深いなぁと思った次第です。
    「湯宿だいいち」日本秘湯の会を脱会したのですか!
    全然知りませんでした。。
    確かにお盆のハイシーズンに2度泊まりましたが
    満員のお客様でした。
    食事は100点満点、温泉もご主人が色々趣向を凝らして湯船を作られてる。
    従業員教育もしっかりしているし、言葉は悪いですが
    「こんな場所にこういう所があるんだ」と感心したものです。

    塩別つるつると見市温泉、私はつるつるは入湯しましたが、
    見市は旦那のみ入りました。>それまでにいっぱい温泉に入ってたので
    私は入る体力がありませんでした(爆)
    両方とも宿泊はしてませんが、札幌からだとアクセスはなかなかなとこですね。
    公共交通機関では行けないようなとこですから
    いっちさんも大変なのはよくわかります。
    うちも数年前、旦那がメッチャ温泉に、
    それも湯質のよいかけ流しのところばかり行ってた時期がありました。
    だから今でも毎年1回は行ってるとこはその中でも選んだとこです。
    その中でお湯が良くて女将さんも大好きな「新見本館」でしょうか…
    もちろん他にも良いとこはたくさんありますよ!
    新見本館のお湯は飲泉すると、ほんとに胃腸がスッキリするんです。

    おっと長々書いてしまいましたが、本当に参考になる文面を読まさせていただきました。
    ありがとうございました。

    2010.11.21 15:52 URL | かぴばら #JvhR.vzc [ 編集 ]

    かぴばらさん、こちらこそ、ご無沙汰しておりまして。
    コメントありがとうございます!

    旦那様がますますスキルを高めていく中、多少の旅の休憩は致し方ないですよね。私も温泉でふやけてばかりはいられないと襟を正した次第です(笑)
    白浜・・・札幌に住んでいますと「ああ、ガイドブックで見ました」な程度の知識しかないですね(苦笑) 函館! 札幌在住の私以上に精通されているかぴぱらさんですから、いろいろ楽しまれることと思います。貴ブログ、チェックさせていただきますね。久々の温泉旅、満喫されることを祈念します。

    湯宿だいいちは、そういう状況のようでした。聞いた話によれば、スタンプ10個ためて無料宿泊の人気宿の一つが湯宿だいいちのようで、それって結構、宿の金銭的負担になるでしょうし、ここまで全国区の有名宿になったのですから、もはや会員でいるメリットはなくなったのかな、などと私感です。

    いずれにしましても、かぴばらさんがおっしゃるように、食、湯、もてなしともに、北海道のはじっこ(いい意味で!)で、ああ、いいな、これって著名な温泉宿もちょっとは見習ったほうが良いのでは、と私も泊まった際、(偉そうに・笑)思ったものでした。

    湯めぐりしていると、湯疲れして「私は車内で休んでいるから、あなただけ入浴してきて」というケース、ありますよね(苦笑) 新見本館・・・お時間が合えば、ぜひぜひよろしくレクチャー願いますm(_)m
    ではでは、今後ともよろしくお願いします。

    2010.11.21 16:27 URL | いっち #- [ 編集 ]


    おはようございます
    箱根の宿は確かに若干ですがお高めかもしれません
    なにしろこの不況下でも年間観光客が2000万人ということですから
    他の温泉地のようにそれほどダンピングする必要はないんでしょうね
    でもリーズナブルな宿もたくさんありますよ
    例えば「一の湯」
    http://www.ichinoyu.co.jp/honkan/
    創業380年の箱根を代表する老舗中の老舗旅館です!
    なんたって安藤広重の浮世絵にも描かれてるくらいですから~
    布団敷きはセルフで料理も追加しないと物足りないかもしれませんが
    ロケーションと歴史を感じさせる風情とお湯が素晴らしく
    かなり人気があるようです♪
    因みにボクは今年の忘年会で箱根のこんな宿に泊まる予定です
    http://www.hotel-okada.co.jp/
    大勢で宴会するにはこういった大型ホテルがいいんでしょうね~

    2010.11.23 09:15 URL | 和友 #12BGKAFY [ 編集 ]

    和友さん、こんばんはです。箱根情報、感謝感激ですm(_)m

    一の湯、ホームページ拝見しました。おおっ、風情ある木造宿が、平日に2人で泊まって8400円とはお買い得感ありですね。土曜でも11550円は許容範囲です。露天風呂付客室もとっても安い! 渋くて安い湯宿、箱根にもあるんですね~ 勉強になります! 私が首都圏に住んでいたら、おそらく箱根のこういう安い宿を探し当て「穴場宿の発掘」にいそしんでいたのかな、と考えました(笑顔)

    忘年会される宿ホームページ、にぎやかですね。ためしに2人で土曜に泊まろうと検索したところ、12月いっぱい受け付けてもらえませんでした(苦笑) 平日はOK(16000円くらい)なんですね。和友さんをはじめとする忘年会グループが首都圏から集結して、年末年始はにぎわう予感です(笑顔) こういう大型ホテルも箱根だったら、まだまだイケイケなのかも知れませんね!

    2010.11.24 20:21 URL | いっち #- [ 編集 ]












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