札幌から行く 『温泉宿』

    温泉宿 「宿泊」 好きな札幌人。風呂、食事、部屋、もてなし・・・ 「湯宿をめぐる冒険記」 & 「雑多な温泉話」

    ◆ざぶり、いい湯

     「こんにちは」。頭がつるりとした地元の常連さんに挨拶され、当方もにっこり返答します。

    色艶の良い湯
     茶色い湯へ浸かりながら、「いつも来ているよ。ここは良い湯だ」「こっちの湯船がな、温かい方だよ」。会話も弾み、ちょっぴりのぼせそう。

     夕刻、日帰り客が引きも切りません。歩いてやってきた高齢者の姿も目立つだけに、この宿は、洞爺湖温泉街の共同浴場の位置づけみたい。地元民に愛されている、飾らない風情でした。


    ◆古い湯宿 若い湯宿


    玄関
     築40年以上の建物は、全体的に昭和な感じ。客室はこざっぱりしていて、シーツも糊がきいています。夜中に耳を澄ませば、隣室からイビキが聞こえたりするのはご愛嬌。木造こじんまり湯宿の宿命ですから。

     ご主人と女将さん、若いですね。30歳代でしょうか。食事は温かいものを提供しますし、朝8時から湯抜き掃除しているそうですし。湯宿の基本をしっかり押さえているとお見受けしました。
    客室のティッシュ それに、市販のティッシュ箱を布で包んで、かわいい感じにする辺り、女将さんのちょっとした心配りなのだなあ。

    客室から望む
     宿泊客は、熟年夫婦もいれば、学生風情の女性2人組、当方のような男性1人客と、老若男女の姿がありました。夕食カレーで2食5,400円は、お値打ちかな。
     花火を打ち上げる時期は、客室窓から望めそうでしたので、次に泊まるとすれば、夕食をグレードアップした内容で挑みたいと思う今日この頃です。

    ◆踊り場に「ゲージツ」作品の謎


     階段の踊り場に飾ってある大きな絵画に、目が奪われました。

    え
     海女さんに抱かれている赤ん坊にスポットライト(照明)を当てており、築40年以上の大和旅館の中にあって、なんだか「ゲージツ」的な展示方法は、異空間な感じ。ちょっと気になります。

     絵画のそばに置いてあった画集を読むと、この絵の作者は藁谷耕人(わらやこうじん)氏であり、1927年(昭和2年)福島県生まれ。東京美術学校(現在の東京芸術大)で、平山郁夫氏と同級生だった同氏は、卒業後に日本画家として活躍し、1984年(昭和59年)の57歳の時、国から紺綬褒章(こんじゅほうしょう)を授章されたよう。
     現在は「日本美術院特待」という肩書きのようですが、それがどのくらいスゴイことなのか、きっと最高な栄誉なのでしょうが、実感できない無知っぷりです。

     藁谷氏をネット検索したら、洞爺湖畔に本部を構える社会福祉法人幸清会が、室蘭市に介護老人保健施設みたらの杜を2005年(平成17年)オープンに伴い、その1階に「みたらの杜美術館 藁谷耕人記念館」を創設している事実を発見。年中無休10~18時、無料。藁谷氏と同法人とのつながりは分かりません。

     女将さんによると、大和旅館に藁谷氏が泊まり、若き主人と女将の間に誕生した赤ちゃんを拝見した際、「インスピレーション(ひらめき)が湧いた」と、この作品を書き上げたそう。そして、展示会へ出展したのち、宿へ寄贈したみたい。

     たまたま宿泊した日本画家が、宿主の赤ちゃんとふれあい、創作意欲が湧いて、新たな作品が生まれた・・・ いい話ではないですか。

     それにしても、著名な画家であれば、サミットで名を馳せた「ザ・ウィンザーホテル洞爺リゾート&スパ」に泊まるイメージを持ちますが、大和旅館をチョイスする当たり、実は温泉好きな画家なのかも知れません。

     このエピソードを通じ、いろんな人をひきつける不思議な魅力が、大和旅館にあるような、そんな気が増しました。

    大和旅館のご主人フォーク世代でしたか? 若くお見受けしましたが
    あの時代をリアルで過ごされてなければ・・・・
    いい話を聞いた後なのでチョッと心配。

    「学生運動真っ盛り」と、「現実を知った」後ではフォークも変わったし
    勿論私は、「ヘルメット時代」はテレビで見てたほうですが 笑い

    洞爺もそのような状況ですか、ウインザー以外は団栗の背比べでしたから
    利用者としては価格に走るのは仕方ない。

    足湯や手湯でチャレンジしたけど、やはり宿の舵取りが最初にありきで
    しょうか? 偉そうにいえませんが。
    大きい宿が殆どですから、方向転換も簡単には行きません。
    難しいですが 危機感を持った若き経営者も居る事だし期待しましょう。

    2009.02.11 16:12 URL | いわ #GYDvwQPg [ 編集 ]

    いわさん、こんばんは。大和旅館のご主人は確か30代半ばですので「フォーク喫茶」のアイデアは、他の青年部の人の意見なのか、もしくはフォーク世代=団塊世代を集客する案なのかな、と思いました(笑顔)

    ご指摘の、フォークが変わった節目、無知ゆえ勉強になります(笑顔) そう言えば、洞爺湖温泉の酒屋の中に、ベンチャーズファンがいて、特製ワインを販売しているはず・・・うろ覚えで失礼します。

    洞爺湖温泉街は、寂しい感じですが、定山渓をはじめ、そういう感じな温泉街だらけですね。そんな所に足を運び、しみじみ観光するのが、好きだったりします(笑顔)

    2009.02.11 22:32 URL | いっち #- [ 編集 ]












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